安全対策情報第4四半期(1月~3月)

 

                                              在チェンナイ総領事館

                                               平成26年 4月 8日

 

安全対策情報

(平成25年度第4四半期)

 

 

 この安全対策情報は、過去3か月の間に南インド3州(タミル・ナド、アンドラ・プラデシュ及びケララの各州)及びプドゥチェリー連邦直轄地において発生した重要事件・事故をまとめたものです。

 私たちの身近でもこの種事件・事故が発生していることを承知していただき、「海外では自分の身は自分で守る」ことを基本に、事件・事故に巻き込まれないようご注意ください。

 なお、最新のインド国内渡航情報については、外務省ホームページ(www.mofa.go.jp/mofaj/)内の「海外安全ホームページ」をご覧ください。

 

1.治安情勢及び一般犯罪の動向

(1)治安情勢

  ア 全国的に治安当局からテロ警戒警報が発出されている。2013年2

   月,AP州ハイデラバード近郊において連続爆弾テロが発生し,16

   名が死亡,117名が負傷した。

    南インド3州に隣接するカルナタカ州バンガロール市内では,同年4  

   月17日,政党事務所(BJP)近くの路上で二輪車に仕掛けられた爆

   弾が爆発し,少なくとも16名が負傷した。

    同年7月8日,在コルカタ総領事館管轄の仏教聖地であるビハール州

   ボドガヤ(Bodh Gaya)の大菩提寺(マハーボディ-寺)とその周辺に

   おいて,9つの手製爆弾が爆発し、少なくとも5人が負傷した。

    同年10月27日,ビハール州パトナにて開催された野党BJPの党

   首ナレンドラ・モディの演説会場で,連続爆弾テロが発生し,5名が死

   亡,83名が負傷した。

 

  イ AP州では,テランガナ地域分離・独立問題にかかる分離・独立支持

   派の活動に注視する必要がある。現在インド政府は,AP州からテラン   

   ガナ州の分割を決定しており,いまだ分離・独立支持派,反対派双方が

   州内の各地でデモを散発的に実施している状況である。2013年10

   月初旬には,AP州内で大規模ストライキが発生し,一部の地域では警

   察による外出禁止令が発令された。今後も集会やゼネストから派生する

   暴動行為により,AP州及びハイデラバード市において騒擾状態が発生

   する可能性も否定できず注意が必要である。

 

  ウ 2013年4月下旬から5月上旬にかけて,指導者が逮捕されたこと

   に反発した農業カーストを中心とする政党PMK(Pattali Makkal

   Katchi)の党員が,TN州内各地の農村地域で暴力的抗議活動を実施

   し,州議会議員事務所の放火,多数のバスを破壊,道路を封鎖するなど

   の被害が発生した。インドでは全国的に,政党間・カースト間の争いが

   加熱し,大規模な騒擾状態になることが多く,政治・治安情勢について

   常に注意する必要がある。

 

  エ 2014年4月から5月に予定されているインド下院選挙に関連し,

   各党の選挙運動が活発に行われており,デモや抗議活動,政党支持者間

   による紛争に発展することもあり,注意が必要である。また,2013

   年10月に北インドのパトナにおいて,BJPの有力者ナレンドラ・モ

   ディの演説会場で連続爆弾テロが発生するなど,選挙に関連したテロ事

   件が発生する虞があり,動向に関心を払い,不必要に近寄らないなどの

   対策が必要である。

 

(2)一般犯罪

    2014年1月,チェンナイ市内で日本人旅行者が被害者となる強盗

   致傷事件が発生し,同年2月には同市内において日本人旅行者に対する  

   ひったくり事件,在留邦人に対する公共バス内での高額のすり被害が発

   生した。また,在留邦人の間でカードスキミング被害が複数発生してい

   る。

    南インドは北インドと比較して,一般的に治安がいいと言われていた

    が,犯罪発生件数は増加傾向にあり,体感治安は急速に悪化してい

   る。

    2012年12月,首都デリーで女性が集団暴行を受け大きな社会問

   題になったが,その後も女性を対象とした暴行事件が頻繁に発生してい

   る。2013年5月末にはコルカタで,同年6月にはインド北西部のマ

   ナリーで,2014年1月にはデリーで,外国人が被害者となる強姦事

   件が報道されている。また,幼女に対する性犯罪も多発している。危険

   を常に自覚し,夜間は外出しない,一人で行動しない,派手な服装はし

   ない等の注意が必要である。

 

2.殺人・強盗等凶悪犯罪の事例

(1)強盗

  ア 2014年1月28日、チェンナイ市のマリナ・ビーチにおいて,短

   期旅行者である邦人男性がインド人4名から暴行を受け負傷し、パスポ

   ート・財布等を奪われる強盗事件が発生した。

 

  イ 2014年3月4日、チェンナイ市内の安宿に宿泊していた邦人短期

   旅行者2名がホテルを出て,付近でレストランを探して大通りを歩いて

   いたところ,1名のインド人が後方から追い抜きざまに,被害者が肩に

   かけていたショルダーバッグ(現金数百ドル、数千インドルピー在中の

   財布,デジタル一眼レフカメラ、携帯型音楽プレーヤー等が在中)をひ

   ったくり逃走した。

 

(2)殺人

    邦人被害の事件は認知していない。

 

(3)強姦

    邦人被害の事件は認知していない。

 

3.テロ・爆弾事件発生状況  

(1)概況

    インド全土でテロの脅威は存在しており十分な注意が必要である。テ

   ロの標的となる軍事関連施設,政党の集会・演説会場,その他政府の重

   要施設等危険な場所には近づかない,市場,ショッピングセンター,宗

   教関連施設等多数の人が集まる場所への訪問は極力避け,用事がある場

   合にはできるだけ短時間で済ませる等,一層慎重を期す対策が必要であ

   る。

 

(2)南インドにおけるテロ関連事件の発生状況

  ア 1(1)のとおり,2013年2月21日午後7時頃,AP州ハイデ

   ラバード近郊の街ディスクナガール地区において連続爆弾テロが発生し

   た。報道によると,犯行には自転車に取り付けられた簡易爆発物(IE

   D)が用いられた模様であり,爆発により16名が死亡,117名が負

   傷した(邦人は含まれていない)。

 

  イ 当館管轄地域と隣接するスリランカでは,長年の多数派のシンハラ人

   と,同国北東部に多く居住する少数派タミル人過激派グループとの間の

   武力対立は終結したものの,両民族間の問題は依然続いている。

    2014年3月には国連人権委員会によるスリランカ内戦時の人権侵

   害についての調査勧告がスリランカ政府に対し発出された。当地にはス

   リランカ・タミル人支援団体も多く存在し,これらの団体によるスリラ

   ンカ関連施設への抗議やデモ活動等もしばしば発生している。今後の中

   央政府、州政府の対応次第で,大規模な抗議等に発展する可能性も排除

   できず,その動向を注視する必要がある。

 

4.誘拐・脅迫事件発生状況

    邦人に対する誘拐・脅迫事件の発生は認知していない。

 

5.対日感情

    対日感情は基本的に良好であり,特段の変化は見られない。